雪解けの誘惑

今月の生産品である「ANCHOR」のパッケージングをようやくすます事が
できたAM11::20悪友から電話が掛かる・・・「どうする?」このたった4文
字の誘惑にどれだけ振り回された事か。 四月も終わりに差し掛かりちょ
うど雪しろも残り後少しというぐらい、頭の中では商品リストを作らねばっ、
っと葛藤しているものの既に「しょうがねぇ〜なぁ〜」と返事をしていた。

12時を少し回った所で御母衣ダムに出発、途中の沢をチョコチョコとランガ
ンしながら進んで行くことした。小雨の降る中お気に入りのポイントを打つ、
ダウンで流れに乗せてトゥウィッチを繰り返していると、サッっと魚影が近づ
いた後、一瞬ロッドがパンッと弾かれた。「アッ!」っと声を出した時にはもう
ルアーが泳いでいるだけ・・・相変わらずではあるが何たるミス、連れも違う
所でスプーンに顔を出したが釣れなかったと肩をすこめて来た。悔しいがし
ょうがない、後は素直にダムに向かおう。

PM4:00牧戸の橋を渡る、三台程クルマが止まっていたが皆帰宅の準備を
していた様だった、確かに夕先ずのゴールデンタイムを打つ為だけに片道
2時間以上かけてクルマを走らすキチガイはそう多くはないようだ。バックウ
ォーターから500m程下の流れが緩やかになり始めた辺りから二人で打ち
始める、鯉とヘラブナはかなりいるがワカサギが確認出来ない、まだここま
で入って来てないのかもしれないと話ながら下に歩いてランガンを繰り返す。
重めのスプーンを底までカウントさせてからゆっくり巻いてくると、たまにドン
っと何かに当たるが、多分ヘラブナにでも当たっているのだろう。先日、知人
が「御母衣でスプーンズル引きしてたら50cmぐらいのヘラブナ釣っちゃった
よ〜、しっかり口にフック付いててかなり引いたぞ〜」っと言っていたのを思い
出した。確かに引きだけなら楽しいが出来れば御免こうむりたいところだ。

なんとなくフィーリングが合わない感じだったので、もう少し下がる事に
した。この時、PM5:40ゴールデンタイムの始まりだ。先ずリップレスを沖
に投げてテンションをかけ気味にフォーリングをする、振り子ロールをし
ながらのフォール中はバイトもあるので油断は禁物だ。数メートル事に
刻んでいくがアタリがないのでスプーンにチェンジする事にした、今もっ
ともお気に入りのR社製スプーンは動きも派手すぎず、程よく巻き抵抗も
あって使いやすい一品だ。

辺りも薄暗くなったPM6:20数秒カウントダウンして巻き取り始めたスプー
ンに待望の当たりがきた。手元に伝わる感覚からはそれ程大きくない事
は分かったがローリングしながら抵抗をしてくれていたので、ヘラブナじゃ
なくて良かったとホットしてしまった。上がってきたのは24cmの銀毛、尻
尾がサンマの様にとがったレイクタイプの綺麗な銀毛だった。「俺も早く釣
てぇ〜の!」という連れに頼み込んでニコッパチだけすませる、これ以上
暗くなるとカメラの露出が足りなくなるからだ。ササッと撮影会をすませて
キャスト、もうかなり辺りは暗くなっている、岸から2m」程離れた所で微か
にモジリが出始めた、ワカサギだ!すかさずHUNTに替えて岸と並行に
キャスト、こんな時は餌を求めてイワナなどがかなり水面を意識するのだ
が、今回はパラダイスは無かったようだ。

流石に周りも見えなくなったPM7:00タイムアップ。サクラ、サツキと言える
魚は出なかったが、まぁそこそこに楽しい半日だった。 クルマのライトを
点けて走り出す、「家まで遠いなぁ」と連れがぼやく、「おうょ」と軽く答える、
いつもの時間のいつもの会話だ・・・