初秋のパーマーク

九月も終盤に差し掛かり、ここのところ空に架かる雲も一気に
秋らしくなってきた。勿論まだまだ残暑は続いているのではあ
るが、少し平均水温も下がりトラウト族も動き回れるようになっ
て来る頃だ。
こんな時期には産卵を意識して谷を上り始めたパーマークの
綺麗な魚体に出会える事も多い。本流の鱒化したパワフルな
大物固体も勿論魅力的ではあるのだが、ため息の出てしまう
ような美しいパーの入った固体は「出会えて良かった」と心か
ら思えるメモリアルフィッシュになる事が多々ある。

今回はそんな魚を求めてとある谷川に入る事にした、50mm
シンキングミノーの最終テストを兼ねて、友人とソレだけを携え
ての釣行だったのだが、このミノーのポテンシャルを見るのに
は上出来過ぎる程の魚達が僕達を迎えてくれたのだった。こ
の谷は数釣りを楽しむような事は出来ないのだが、でればピン
シャンの綺麗な魚体に出会える所なのだ。

オチビちゃんを一匹づつ拾いながら小一時間上がった所で最初の
ドラマは起きた。少し深さのある落ち込みの流れが最初に当たる
場所、教科書どおりにクロスをかけてトゥイッチしてくるとグゥ!っと
竿が入った、流れに乗せてそのまますかさずランディングした魚は
32cmの綺麗なパーマークの残ったピンシャン谷アマゴだった。
その後、数分上がった所で間髪入れずに友人も28cmを釣り上げ
た。更にその後、僕が30,5cmを一匹追加すると友人も立て続け
に32,31cmと2匹を追加してきて流石に二人とも満足したので
納竿して谷を下りる事にした。光の加減で綺麗に写しきれなかった
モノもあるが、釣り上げた全ての魚がとても美しいパーをまとってい
た事は、付け加えておいた方がイイだろう。

今年のトラウトジャーニーはイワナよりもアマゴに好かれていたよう
な気がする、来年はどんな魚が待っているだろうか・・・