グリーンが効くには訳がある!

7月始め、なんとか時間を工面して谷に入って来た
ラークの新色「グリーンチャート」で魚を獲る為だ。勿論、今まで自分用で使っていたチャートカラーで釣った魚の写真
もあるのだが、あまりにもボロボロの見てくれな為、商品と同じカラーを自分用に1個おろして、魚を釣るのが今回の任
務な訳だ。 ハンドメイドルアー製作者の悩みの一つがココで、一つでも商品として世に送り出したいと願うあまり、自分の
使う分がホントに無くて、大切に何回もリペアしながらボロボロになったモノを使っているのだ。

さて、本題に戻って、釣りの話・・・
前日の夕方6時半頃に庄川に到着。ベストタイム数十分を狙える計算だ。数日前の降雨で少しまだ水量が多くコンディ
ションは良さそうだった。 早速ラインにラーク「グリーンチャート」を結びキャストを繰り返す。白泡がかんでいるような
落ち込みや、少し遠くのポイントを狙った時も、チャートカラーの背中は抜群に視認性が良く、ルアーを見失う事無くテン
ポの良い釣りが展開できる。 渓流のルアーフィッシングは、サイトフィッシングの要素が多く含まれる為、動かしているル
アーがどのラインを通っているかが分からないと釣り自体が、漠然としたものになってしまい、釣果も雲泥の差が出てし
まうのだ。特に夕方などの光量の落ちてきた時などはチャートは心強い味方という訳だ。

キャストを繰り返すと、15cm程の子アマゴ達がたまに追ってくるもののイマイチ反応が無い・・・
ポイントを移動する時間もないので、しょうがなくその場で丹念に狙っていると、等々念願のヒット!引きも中々悪くない
ではないか。寄せてくるとパーの薄い、銀毛しかけたヤマメだった。測ってみるとジャスト30cm。夕暮れ数十分で尺ヤ
マメを手中に収める事が出来て、写真もバッチシ撮ることが出来た。

後は温泉にゆっくり浸かって、車の中に布団を引いたら朝を待つのみだ。



薄霧の朝を迎かえ、第二幕の始まり。夜は思いのほか寒くて何回か目が覚めたぐらいだった。
大場所を突付いた後に、谷に入る。今日は一箇所一時間程釣り上がったら場所を変えて、谷を三箇所入る計画だ。先
ず最初の所は車止めから林道を15分程歩いて入る所。20cm〜23cmぐらいまではコンスタントに出るが、イワナにし
ては写真に納めるサイズでもないので大堰堤まで釣り上がって戻る事にした。 

そして次の谷、ココは何時来ても外れがないトコだ。尺上も期待出来る。川幅も無く、、木が覆い茂っていてテクニカル
な沢だが自分が好きなスタイルな場所で、落ちてくる虫をイワナが絶えず意識している。キャストさえミスらなければイ
ワナが束になって追いかけて来るのも容易に見られる程、活性は高い。雨の後などは特に木から落ちた虫も多く、正
に今回の「グリーンチャート」に適した所とも言えるだろう。 

それは何故か?これからの季節はグリーン系のカラーは、ルアー自体の面構えは魚でも、虫をイメージして魚にアプロ
ーチする事が出来るからだ。滝つぼの白泡に落ちたミドリの物体が流れに乗りながらヒョコヒョコ動く。きっと魚はイモ
ムシ、カメムシ、バッタ、はたまたアマガエルと思うに違いない。スイッチの入った魚達は我先にと団子になってルアーの
後を追ってくるのだ。 

同じように、この時期は全体に黒っぽいボディーのモノ、茶色っぽいモノも、自分は虫のイメージで使うのだが、その川、
その状況に合わせてカラーをセレクトする事で、釣果もまた違ったものになるし、何と言っても「自分で釣った魚だな」
っと実感を持てて、釣りがより一層楽しいモノになるはずだ。

次に最後の谷。ココも今の所イワナの楽園が残っている所。小さなサイズに手こずっていると前に進めないので、サイ
ズの大きい固体に狙いを絞って小さなスポットは省いて歩いて行く。入沢から写真を撮りながら1時間半釣り上がる間
に泣き尺を含む、20本ぐらいを釣ったはずだ。勿論、しょうがなく釣れてしまった手のひらより小さなサイズは数には入
れずにである。ここでは、虫が沢山落ちてくる状況でなかったので、川底の色に合わせながら、発色の強いオレンジの
カラーを使った方が多少食いが良かった感がある。


三箇所を回って写真を何枚も撮っていたので、実質の釣行時間は3時間半ぐらいだろうが、合計で、多分30数本は釣っ
たのではないかと思う。勿論、シルバーのフラッシングが強く効く時もあるし、ゴールドが優位な場合もある。しかし、食
わず嫌いで、グリーンを始め、チャート系のルアーを使った事の無い方には、先ず一回どんなものか使って欲しいものだ。
視認性の良さに驚くだろうし、魚が後に付いて来ているのも発見しやすいはずだ。もしかすると、今まで出なかった大物
が・・・なんて事もあるかもしれない。