






まだ夜空には星が瞬く早朝、一路御母衣ダムを目指して車を走らせる、
GWといっても流石にまだニワトリも鳴かないような時間は交通量も
まばらだ、凛とした空気を感じながら国道156号をひた走る、何時もの
事ながら車内では90%が釣りの話で盛り上がり、否応なしでもテンシ
ョンは上昇してしまう、釣りと言う遊びは現場について一振りするその
前からすでに始まっているのだ。
御母衣ダムに到着すると先ずバックウォーター付近を狙ってみる事に、
薄く朝霧の立つ水面にハントを送り込む、スローに引いて時折軽くトウッチ
をきかせて食わせのタイミングを作ってやると銀毛が一匹後方をフラフラ
付いて来たが、どうも本気で食べたい様子でもないらしい。数十分やるが
イマイチなので下へ行くことに・・・ 一気に大牧ダムに向かい回遊待ちで
ビックレインボーに標準を変えてみた。未だ残雪の残る山々が静まりかえ
った水面に映っている、後ろを見れば眩しいほどの新緑の木々達が生きる
力を感じさせてくれる、思わず石に腰掛ゆっくりと深呼吸をすると、中々説明
にくいのだが体が浄化されていくのが良くわかる。きっと人間として進化をし
てきた体が五感、しいては六感を取り戻して自然の一部になっていくからな
んだろう。 ふと目を開けるとワンドの反対側で制城氏が25cmぐらいのニジ
を釣り上げている、さっきも釣ったばっかりだこのサイズのトラウトを釣らせて
この人の右に出る者は先ずいないのだ。
結局ここでは僕が一匹と制城氏が四匹だった、有恒氏は本気で
ビックレインボーしか狙ってなかったようだ、アブレを恐れないその
姿勢には脱帽してしまう。
三時を回り小腹が空いてきた所で今回のメインイベント(自分の
中では)出張手打うどん『しんどら亭』を開くことに、実は私趣味で
うどんを打つのであります。前日にしっかりこねて熟成させたネタを
湖畔でのばしてこの日の為に研いでおいたうどん包丁でトントン切る
、昼間の暑さにはキュットしまった冷やしうどんがいいのだが、すぐ横
を流れる雪しろ入りの小川が最高にいい状態にしめてくれた。
「さぁさぁ召し上がれ」と二人にザルごと差し出すと「おぅ!想像以上だ
なぁ〜!」「マズイなぁ〜ウマイんだけどマズイぞ、この旨さは!!」
っと喜んでくれていた。いやはや良かった良かった。
程よくいっぷくした所でテントを設営しがてら椿原
ダム方面へ、ここでは有恒氏がヤマメを上げてい
た。 さぁ夕方のゴールデンタイムの始まりだ、
今度は大イワナを仕留めに行こう!よく行くポイト
まで軽く車を走らせるとちょうどいい時間になった、
外のアングラーの姿もないようだ。 勿論ラインの
先にはハントが付いている、3人でもくもくとキャス
トを繰り返す事数十分、軽くアクションをかけた直
ぐグイィ!っとロッドが持って行かれた、が!思わ
ずロッドを立ててしまった為に水面ジャンプのエラ
洗いで痛恨のバラシ・・・
「あぁぁ〜」座り込んで呆然としてしまった。結局そ
の後はウグイの猛攻にあっただけでこの日はタイ
ムアップとなってしまった。
テントに戻って夕食を食べてから早めの就寝、
辺りは闇に覆われて星の瞬き以外に光源は一
切ない世界が始まる、シュラフに包まりテントか
らのぞく星達は今にも手に届きそうな近さで振
り注ぎ、有恒氏のシケモクの香りがすうっと風に
消えて行く、ただただ時間だけがゆっくり流れる
世界、外には何もない何も必要ないのだ。
少しだけ人生について語り合いながら男達の夜
は過ぎていく・・・
GWはキャンプ生活in庄川水系
