最初に入った所は人里からさほど
離れてなく川通しも案外楽に出来る
のに今日は人が入ってない様だった、
90度にクランクした溜まりに、そぉっと
近づく、ここに魚が居なければ他の所
も期待は出来ないだろうと思いながら
キャストすると流れの芯に差し掛かった
所でミノーを追う魚影を確認できた、更
に細かくアクションを掛け誘ってやると
芯から外れて流れが緩やかになる境目
でヒット!!25cmぐらいはある岩魚だっ
た。幸先は良好のようだ、その後も同じ
ポイントから沸いてくるようにアマゴ、ヤ
マメ、イワナと計8匹も釣れてしまった。

数日前の大雨で流れ落ちてここに溜まってしまったのか、どちらにしても少し小雨のどよんと
した空気はかなり好条件であった、多くの魚のお腹がパンパンで3匹の口から小さな蛙が出て
きた事から流れ落ちてくるテレストリアルなどにかなり反応していたようだ。   今回はダウン
でのテストがしたかった為そのまま釣り下がっていくと3匹追加する事ができた。さて車に戻る
か、と草むらをよじ登って道路に出ると知らない間にかなり歩いてきてしまった事に気がつく、
「夢中」とは雅に字の如く現実の時間、距離の感覚も希薄になってしまうほど夢の中に浸って
いる事なんだろう。この釣行記をご覧になっている殆どの方がこのような経験をした事がある
だろう。 「夢中」自分が大好きな言葉の一つである。

 

車に戻って今度は少しだけ釣り上がると白泡の下からイワナが追いかけてきた、こ
れも焦らして焦らして足元近くで何とかギリギリ食わす事が出来た。計ると28cm
今回の最大魚だった。結局違う所も合わせて十数匹の釣果となった、ミノーもイメ
ージに近くはなっているのでもう一息だと思う。今日の経験もまたイメージ作りに役
立つだろう。
帰り支度を始めると雲の隙間から少しだけ日がさしてきた、上を見上げるとゾウム
シがせっせと揺りかごを作っている、彼がもし足を滑らせて木漏れ日の世界に落ち
たなら、たちまち彼は魚の餌になってしまうのだろう。しかし彼はその魚の一部にな
って生き続ける、そしてその魚も同じ様に・・・ そうやって世界は一つにつながって
いるんだと今回の釣行を通して感じる事が出来た。